こんにちは、aithemathです。

2012年の高校生クイズの数学系全6問の抜粋です。
ほぼほぼ忠実に抜き出しているので見逃した人はぜひどうぞ!!


update 2012.09.05 wed 太陽表面温度, 琵琶湖ボール, 宇宙エレベータ追加
update 2012.09.07 fri 金ぱく, マンモス概説追加



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問)

ボールが東京スカイツリーの頂点に届くにはダルビッシュは時速何kmで投げれば良い?


放送時刻:
 放送開始18分頃から
条件:
・東京スカイツリー高さ:634m
・重力加速度:9.8m/s^2
・身長・空気抵抗は無視できる
・√634 = 2.52 √63.4 = 7.96
・有効数字 3桁
答え:
 401[km/h]
概説:
 頂点の{位置エネルギー(mgh)+運動エネルギー(0)} = 地上の{位置エネルギー(0)+運動エネルギー(mv^2/2)}
 整理して、v=√(2gh)
 条件を代入して計算して、v = 111.44 [m/s]
 これを[km/h]に換算して有効数字を3桁にすると4.01 × 10^2 [km/h]
所感:
 センター試験レベル。天国へのカウントダウンでも似た公式が出てたので普通に解けなきゃまずいです。111と答えていた高校もいくつありましたがもう少し注意力をつけてほしいものです。



問)

地球が0.0001mmの金ぱくで覆われているとすると何円になるか計算せよ。


放送時刻:
 放送開始29分頃から
条件:
・金の密度=19.3g/cm^3
・金の1グラムあたりの値段=4200円
・地球の半径は6400km
・有効数字 2桁
・地球の凹凸は無視する。
答え:
 4.2×10^18 [円]
概説:
 金ぱくの体積V[cm^3]を求めて、81060(=19.3×4200)[円/cm^3]をかければ良い。
 まず全部[cm]に変換。
 ・太陽の半径 r = 6.4×10^8 [cm]
 ・金ぱくの厚さ a = 1.0 × 10^(-5) [cm]
 金の体積Vは、
 V = (4π/3)(r+a)^3 - (4π/3)r^3
 を計算すればよい。
 しかしこの式に値を代入して計算すると非常に面倒くさい。展開して整理して、
 V = 4π(r^2×a + r×a^2 + (1/3)a^3)
 とすると、計算しやすい。
 終わり。
所感:
 有効数字 2桁って不思議。
 実際、Vの右辺の後半を削って、
 V = 4π(r^2×a)
 としてしまってから81060をかけても 4.17〜 となり四捨五入して 4.2 になります。



問)

シュテファン・ボルツマンの法則を用いて太陽の表面温度を正確に計算せよ


放送時刻:
 放送開始1時間29分頃から
条件:
・黒体の表面から単位時間、単位面積あたりに放出される電磁波のエネルギー I は黒体の絶対温度の4乗に比例し I = σT^4 と表される
 σ(シュテファン・ボルツマン定数):5.67×10^(-8) [W・m^(-2)・K^(-4)]
・太陽の半径:6.96×10^8 [m]
・太陽が1秒間に放出する電磁波のエネルギー:3.85×10^26 [J]
・^4√1116 = 5.780
・有効数字は3桁とし、摂氏温度で答えること
答え:
 5.51×10^3 [℃]
概説:
 求めたいのは温度なのでTの値を導けばよい。
 つまり I = σT^4 の式にIの値とσの値を代入して解けばよい。
 まずσについて。
 これは条件に書かれているシュテファン・ボルツマン定数 5.67×10^(-8) そのものである。
 次にIについて。
 これも条件に書かれている太陽のエネルギー 3.85×10^26 …(1) と一瞬思ってしまう。
 しかし I = σT^4 は、「単位時間、"単位面積"あたりに放出される電磁波のエネルギー 」なので、(1)の値を太陽の表面積で割らなければならない。
 すなわち、太陽の表面積を S とすると、I = (1)/S
 (Sは球の表面積の公式4πr^2 (rは太陽の半径)で求められる)
 これを I = σT^4 へ代入して割り算の筆算をすると、T^4 の近似値が求められる。
 ^4√1116 = 5.780を利用して全て小数へする。
 最後に「摂氏=絶対温度 - 273」で摂氏へ変換して終わり。 

所感:
 「I = σT^4」がシュテファン・ボルツマンの法則。それを番組で明示していた記憶がありません。
 あと黒体って一般常識なのでしょうか。



問)

マンモスが生きていた年代を調査結果をもとに推定しなさい


放送時刻:
 放送開始1時間52分頃から
調査結果:
・このマンモスの体毛に含まれる炭素のうち放射性炭素^14Cの割合は1.320×10^(-13)であった
・放射性炭素^14Cは半減期5730年で^14Nにβ崩壊する
・大気中の二酸化炭素に含まれる炭素のうち放射性炭素^14Cが占める割合は1.200×10^(-12)でありこの割合は時間の経過に関わらず一定であったとする
・log (1/2) 0.11 = 3.184
・マンモスが死んだのは発見時から何年前かを答えること
・答えは年単位で有効数字 3桁とする
答え:
 1.82×10^4 [年前]
概説:
 必要な公式は次の1つだけ。
 N(t) = N(0)×e^(-λt) ...(☆)
 ・N(t) : 時間t経過後の放射性炭素の割合
 ・N(0):初期値。定常的な放射性炭素の割合
 ・λ:定数
 ・t:時間

 半減期は、
 ・t = 5730 (題意より)
 ・N(t) = N(5739) = 1/2 (半分なので)
 ・N(0) = 1 (初期の割合を100%とするので)
 ということなので、上記公式(☆)にあてはめて整理すると、
 λ = - log(1/2) / 5730 …(1)

 ここで測定の結果は、
 ・N(t) = 1.32×10^(-13)
 ・N(0) = 1.2×10^(-12)
 ・λ = 上で求めた(1)
 ということなので、上記公式(☆)にあてはめて整理すると、
 t = (log(0.11) / log(1/2)) × 5730
  = log (1/2) 0.11 × 5730
  = 3.184 × 5730
 終わり。

所感:
 「半減期」でWikipediaで☆の公式を探してきて解きました!たぶんあってます。



問)

直径100mのボールを浮かべると50m沈んだ。このボールの重さは何トン?


放送時刻:
 放送開始2時間10分頃から
条件:
・琵琶湖の水1m^3の重さ:1トン
・有効数字 3桁
答え:
 2.62×10^5 [トン]
概説:
 重力と浮力が釣り合っているという状況なので、
(重力) = (浮力)
 重力はmg (力の定義式; m:物体の質量[kg], g:重力加速度[m/s^2])
 浮力はρVg(アルキメデスの原理; ρ:液体の密度[kg/m^3], V:液体中の物体の体積[m^3], g:重力加速度[m/s^2])
 とそれぞれ表せるので、
 mg = ρVg
 m = ρV
 Vは半径50mの球の体積の半分なので、
 m = (1000)×(4π/3)(50^3)(1/2)
 これを計算し、トンに換算して有効数字3桁にして終わり。
所感:
 日テレ、球の体積求めさせすぎ。そして開成計算弱すぎ。



問)

宇宙エレベータで静止衛星までの移動にかかる時間を計算しなさい


放送時刻:
 放送開始2時間40分頃から
条件:
・エレベータは地球で静止した状態から 0.1G で100秒加速し最高速度に達する
・以後減速を始めるまで速度を保ったままで移動し 0.01G で減速を行い速度0で静止衛星に到着する
・1G = 9.8m/s^2
・静止衛星は上空36000kmにある
答え:
 102時間11分37秒
概説:
 縦軸を速度v[m/s], 横軸を時間t[s]とするグラフを考える。
  v:速度, a:加速度, t:時間. x:距離とすると
 ・v = at (高校1年生程度)
 ・vt = x (小学生高学年程度)
 という二つの式が成り立つ

 最高速度に達するまでの時間をt1,そのときの速度をvとすると、t1=100[s], v=10g[m/s] (g=9.8)
 減速を開始してから停止するまでの時間をt3とすると、t3=1000[s]
 最高速度vで等速度運動している時間をt2とする。
 v-tグラフにおいて面積がxなので、
 (v×t1×(1/2))+(v×t2)+(v×t3×(1/2))=36000000[m]
 これを整理するとt2が求められる。
 移動にかかる時間をtとすると、t = t1+t2+t3 である。
 整理すると、t = 550+(3.6×10^6)/g [s]
 この値は秒なので、時間:分:秒の形に変換して終わり。
所感:
 vt=xは「みはじ」「きじは」などのあれです。
 二つの式をより抽象化してシンプルに表現すると、
 ・速度を時間で微分すると加速度が求められる
 ・速度を時間で積分すると距離が求められる
 となります。こう認識しておくと意外と便利なのでぜひ。


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リアルタイムで解けたのはケーニヒスベルクと有川浩の2問でした。

益川さんの後ろの本棚に GNU/Linux徹底入門とかあって萌えました。

おわり。

こんにちは,aithemath です.

毎年恒例のただの計算問題.


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こんにちは,aithemathです.

2010年高校生クイズに出題された,ハッブルの法則による宇宙の年齢の問題などを解いてみました.


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